【体験記】OSS-DB Gold Ver.3.0とは?合格のための勉強法を解説

【体験記】OSS-DB Gold Ver.3.0とは?合格のための勉強法を解説

 

【悩み】
・OSS-DB Gold Ver.3.0に合格したい!実績がある勉強方法を知りたい。
・難易度、合格率、勉強時間は?どの教材を使えば合格できる?
・OSS-DB Goldの受験を悩んでいる。自分は、受験するべき?



こういった「悩み」に答えます。
 

【本記事の内容】
① OSS-DB Gold Ver.3.0の概要
➁ OSS-DB Gold Ver.3.0に合格するための勉強法
➂ OSS-DB Gold Ver.3.0の受験から感じたこと
④ OSS-DB Gold Ver.3.0に対するよくある質問(FAQ)や疑問



本記事でご紹介する勉強方法を実践したことで、筆者は勉強期間「1週間」でOSS-DB Gold Ver.3.0に合格しました。
 

記事の前半では「OSS-DB Gold Ver.3.0とはどういった資格試験なのか?」や「合格点・合格率・難易度」を紹介します。

記事の後半では「1週間で合格した勉強方法」や「本試験に対してよくある疑問や質問」を紹介します。
 

この記事を読み終えることで、「OSS-DB Gold Ver.3.0の勉強方法を理解した」状態になります。
 

ちなみに、筆者は「2023年6月6日」から勉強開始し、「2023年6月12日」に本試験を受験しました。勉強期間としては1週間、勉強時間としては35時間程度でした。
 

OSS-DB Gold Ver.3.0のスコアレポート兼合格証明書



また、受験前の筆者のスペック(知識量や技術力など)は、以下となります。
 

【受験前の筆者のスペック】
・社会人10年目(主な仕事は、ソフトウェア開発とマーケティング)
・PostgreSQLのデータ操作は経験あり(簡単なSQLを発行できる程度)
・PostgreSQLの「運用」「障害対応」「設計構築」の経験なし
・標準的なSQLに関しては処理を理解できる(Oracle特有なSQLは理解不可)
・IT系保有資格は、応用情報処理技術者とOSS-DB Silver Ver.2.0のみ


 

OSS-DB Gold Ver.3.0の概要


本試験の概要に関してご紹介します。
 

【ご紹介事項】
・資格試験「OSS-DB Gold Ver.3.0」とは何か?
・試験概要
・合格点・合格率・難易度は?
・出題範囲について



以降で、上記の各項目に関して解説します。 
 

資格試験「OSS-DB Gold Ver.3.0」とは何か?:DBの認定試験

PostgreSQLというデータベースをテーマとした資格試験です。
 

本試験は、以下を認定する資格試験です。
 

OSS-DB Gold Ver.3.0とは、
・RDBMSとSQLに関する知識を有する
・オープンソースデータベースに関する深い知識を有する
・オープンソースを利用して大規模なデータベースの運用管理ができる
・オープンソースを利用して大規模なデータベースの開発ができる
・PostgreSQLなどのOSS-DBの内部構造を熟知している
・OSS-DBの利用方法やパフォーマンスチューニングできる
・OSS-DBのトラブルシューティングができる
を認定する資格試験です。



上記の最新情報を確認したい方は、以下の公式サイトをご覧ください。

>> OSS-DB Ver.3.0の資格を取得するメリット(公式サイト)
 

試験概要:解答を記号で選択する形式

試験時間や試験方式などの概要に関してご紹介します。
 

試験概要は、以下となります。
 

【試験概要】
・試験時間:90分(85分で30問/5分でアンケート)
・出題形式:CBT方式(解答を記号で選択)
・試験日程:受験者の都合の良い日
・試験会場:試験センターもしくは自宅
・受験費用:16,500円(税込)
参照:OSS-DB Gold Ver.3.0の試験概要(公式サイト)



受験を申し込みたい場合、以下の公式サイトから申し込みができます。コンビニ決済やクレジットカード決済で受験料金を支払えます。

>> 受験申し込みサイト(公式サイト)
 


受験時の持ち物としては、以下となります。
 

【受験時の持ち物リスト】
・お申込み情報の控え(受験費用支払い後にメールで通知されます)
・運転免許所などの身分証明書(受験時に身分確認されます)


 

合格点・合格率・難易度は?

合格点、合格率、難易度を以下の表にまとめます。
 

項目内容備考
合格点100点満点中70点以上とること30問中9問しか間違うことができません。
合格率非公開一般的に「実務経験のあるエンジニアで60%を想定」と言われています。
難易度高め業務などでPostgreSQLに関わっていないと厳しいです。PostgreSQLの障害対応などに関わっている人であれば比較的簡単かと思われます。



合格するためには、「正答率70%(30問中9問しか間違えられない)」を求められます。そのため、しっかりと勉強する必要があります。

勉強方法に関しては、本記事の中盤で解説します。解説する勉強方法を実践したことで、筆者は無事に合格できました。
 

出題範囲について

OSS-DB Gold Ver.3.0のおおまかな出題範囲は、以下となります。
 

【出題範囲】
・運用管理:セキュリティ、ファイル構造、レプリケーションなど
・性能監視:統計情報、実行計画など
・パフォーマンスチューニング:性能チューニングなど
・障害対応:データ消失、クラスタ破損、レプリケーション障害など



ちなみに、「詳しい出題範囲」が気になる方は、下記のOSS-DB公式サイトをご覧ください。

>> OSS-DB Gold Ver.3.0の出題範囲(公式サイト)

 

以上が、OSS-DB Gold Ver.3.0の概要となります。
以降で、筆者が合格した際の勉強方法を共有しますね。


 

OSS-DB Gold Ver.3.0に合格するための勉強法


「OSS-DB Gold Ver.3.0に合格するための勉強法」に関してご紹介します。
 

【ご紹介事項】
・公式テキストと公式問題集で勉強【必須】
・書籍「内部構造から学ぶPostgreSQL」(参考書)を一読【任意】
・公式サイトに掲載された勉強会資料の理解【任意】
・公式サイトに掲載されたサンプル問題を解く【必須】
・PostgreSQLの実機を用いたハンズオン学習を実施【任意】
・OSS-DB Gold 認定教材 PostgreSQL 高度技術者育成テキスト【任意】



以降で、上記項目に関して解説します。
 

公式テキストと公式問題集で勉強【必須】

Noteというプラットフォームでサブスクリプション形式で公式テキストと公式問題集が提供されています。

>> Noteで公開されている公式テキスト
 

サンプル問題集を使うことができる「プレミアムプラン」がオススメです。プレミアムプランの料金は、月ごとに3000円となります(下図参照)。
 



筆者は、上記のNoteを購入し勉強することで、前回より10点ほど高いスコアをとることができ、無事に本試験に合格できました。

本試験の不合格時のスコアが気になる方は、以下の記事の冒頭をご覧ください。

>> OSS-DB Gold Ver.2.0の不合格体験記【書籍を使う勉強法を紹介】
 

書籍「内部構造から学ぶPostgreSQL」(参考書)を一読【任意】

本試験では、PostgreSQLの内部構造を把握していないと解けないような問題が多々出題されます。

そのため、勉強時間に余裕がある人は、以下の参考書を一読することをオススメします。PostgreSQLのアーキテクチャーを隅から隅まで勉強できます。


上記参考書のレビューに関しては、以下をご覧ください。

>> 内部構造から学ぶPostgreSQLのレビュー
 

公式サイトに掲載された勉強会資料の理解【任意】

公式サイトには、OSS-DB Goldを題材とした勉強会の資料が掲載されています。

掲載場所や本資料を使った勉強方法に関しては、以下の記事の「OSS-DB Goldの公式サイトに掲載された勉強会資料の理解」箇所をご覧ください。

>> OSS-DB Gold Ver.2.0の不合格体験記【書籍を使う勉強法を紹介】
 

公式サイトに掲載されたサンプル問題を解く【必須】

本試験では、「え?こんなところが問題として出題されるの?」といった場面が多いです。そのため、できる限り問題を解き、出題傾向をつかみましょう。

掲載場所や本資料を使った勉強方法に関しては、以下の記事の「OSS-DB Goldの公式サイトに掲載されたサンプル問題を解く」箇所をご覧ください。

>> OSS-DB Gold Ver.2.0の不合格体験記【書籍を使う勉強法を紹介】
 

PostgreSQLの実機を用いたハンズオン学習を実施【任意】

勉強時間に余裕がある方は、PostgreSQLを使ってみましょう。公式テキストや参考書に記載された操作や設定などを実機で確認することで、より知識が定着します。

当ブログにも様々なPostgreSQL操作の記事を掲載しています。ぜひ、役立ててください。

>> 当ブログ内のPostgreSQL関連の記事
 

OSS-DB Gold 認定教材 PostgreSQL 高度技術者育成テキスト【任意】

問題に慣れるという観点では、以下の参考書が役に立ちます。ただし、以下の参考書は、OSS-DB Gold Ver.1.0用になります。

そのため、古いコマンドや操作が掲載されている箇所が多々あるため、「どうしても問題慣れしたい」という方以外は、購入して勉強する必要はないと思います。

筆者は実際に購入して勉強しましたが、「障害対応の問題に関しては参考になった」程度でした。


 

勉強時間を確保できない方は、「公式テキストを読み込む」「公式問題集を解く
」「公式サイトに掲載されたサンプル問題を解く」のみ実施しましょう。合格の秘訣は「問題慣れ」だと考えるためです。


 

OSS-DB Gold Ver.3.0の受験から感じたこと


「OSS-DB Gold Ver.3.0の受験から感じたこと」に関してご紹介します。
 

【ご紹介事項】
・受験して良かった点(メリット)
・受験して悪かった点(デメリット)



以降で、上記項目に関して解説します。
 

受験して良かった点(メリット):3つのメリット

OSS-DB Gold Ver.3.0の受験勉強をすることの「メリット」は、以下だと感じました。
 

【受験勉強して良かった点】
・PostgreSQLの注意点を理解できるため、構成設計の精度が上がる
・PostgreSQLに詳しくなったため、臆せずに業務で使えるようになった
・PostgreSQLを勉強し続けるための良いモチベーションになった


 

受験して悪かった点(デメリット)

OSS-DB Gold Ver.3.0の受験勉強をすることの「デメリット」は、以下だと感じました。
 

【受験勉強して悪かった点】
・実務で役に立たないことも勉強した
・合格したからといって、現職場で昇給などのキャリアアップはなかった


 

大規模な環境でPostgreSQLを扱っている方は、ぜひOSS-DB Goldの資格勉強を検討してみてください。PostgreSQLを運用する場合の注意点などを学べるため、現場で役に立つはずです。


 

OSS-DB Gold Ver.3.0に対するよくある質問(FAQ)や疑問


OSS-DB Gold Ver.3.0に関して様々な疑問があるかと思います。ここでは、以下の「よくある質問」や「疑問」に対して解説します。
 

【よくある質問や疑問の一覧】
・どういう人が受講するべき?
・OSS-DBとオラクルマスターどっちを受けるべき?違いは?
・OSS-DBとデータベーススペシャリストの違いは?どっちを受けるべき?
・OSS-DB Goldを合格するための勉強時間は?
・どういう勉強方法だと不合格になる?
・OSS-DB Gold Ver.2.0とVer.3.0の違いは?
・受験するためにはOSS-DB Silverを取得済みであることが条件?


 

どういう人が受講するべき?

OSS-DB Goldに申し込むべき人の特徴は、以下だと考えます。
 

【受講するべき人】
・PostgreSQLの知識をより深めたい方
・PostgreSQL自体の設定でSQLの処理速度を向上させる方法を知りたい方
・処理が遅いSQLの見つけ方やそのチューニング方法を知りたい方
・よくあるPostgreSQLの障害などへの対処を学びたい方
・大規模な環境に導入されたPostgreSQLを保守している方

 

OSS-DBとオラクルマスターどっちを受けるべき?違いは?

二つの資格試験の違いとして、「扱うデータベースが異なる」が挙げられます。

OSS-DBは、「PostgreSQL」というデータベースを題材にした資格試験です。一方で、オラクルマスターは「Oracle Database」というデータベースを題材にした資格試験です。

仕事などでOracle Databaseを使う方は、「オラクルマスター」の取得をオススメします。
 

OSS-DBとデータベーススペシャリストの違いは?どっちを受けるべき?

二つの資格試験の違いとして、「対象とするデータベースの範囲」だと考えます。

OSS-DBは、「データベース1つであるPostgreSQL」を題材にした資格試験です。一方で、データベーススペシャリストは「データベース全般」を題材にした資格試験です。

データベース全般で使える知識を勉強したい方は、「データベーススペシャリスト」の取得をオススメします。
 

OSS-DB Goldを合格するための勉強時間は?

筆者は、本試験を一度不合格となっています。また、OSS-DB Goldを受験前にOSS-DB Silverの試験を受験しています。

そのため、勉強時間は、下の表の内訳となります。OSS-DB Goldに合格するために費やした勉強時間は、合計で「115」時間でした。
 

項目勉強時間備考
OSS-DB Silver28時間勉強方法などを知りたい方はこちら
OSS-DB Gold(不合格)52時間勉強方法などを知りたい方はこちら
OSS-DB Gold(合格)35時間

 

どういう勉強方法だと不合格になる?

問題慣れを取り入れていない勉強方法だと不合格になります。筆者は、OSS-DB Gold不合格の経験がありますが、その際と今回の差は「どのぐらい問題を解いて慣れたか」だと思っています。

不合格になった際の勉強方法は、以下の記事に掲載していますので興味がある方はご覧ください。

>> OSS-DB Gold Ver.2.0の不合格体験記【書籍を使う勉強法を紹介】
 

OSS-DB Gold Ver.2.0とVer.3.0の違いは?

出題範囲が変更されています。以下に変更があった部分に関してまとめます。

項目追加された範囲削除された範囲変更された範囲
G1 運用管理pg_wal、SCRAM-SHA-256容量見積もり関連、データ型のサイズ、pg_xact、pg_multixact、pg_notify、pg_serial、pg_snapshots、pg_subtrans、pg_twophaseバックアップが排他/非排他バックアップに変更され、recovery.confが削除されました
G1.3 データベースの構造外部テーブル(FDW)、postgres_fdw、file_fdw、CREATE SERVER/USER MAPPING/FOREIGN TABLEページヘッダ、タプルヘッダタイトルが「データベースの物理的な構造に関する知識を問う」から「データベースの内部アーキテクチャや物理ファイル構造に関する知識を問う」に変更されました
G1.4 レプリケーション運用:recovery.signal、hot_standbyrecovery.conf、wal_sender_timeout、wal_receiver_timeoutタイトルが「ホット・スタンバイ運用」から「レプリケーション運用」に変更されました
G2.1 アクセス統計情報DBレベルの稼働統計情報、pg_stat_activity、wait_event_typepg_stat_progress_vacuum
G2.2 テーブル/カラム統計情報拡張統計、CREATE STATISTICS、pg_statistic_ext
G2.3 クエリ実行計画max_worker_processes、max_parallel_workers_per_gather
G3.1 性能に関係するパラメータfull_page_writes、wal_compression、max_wal_size、min_wal_size、wal_keep_size
G3.2 チューニングの実施関数インデックス、式インデックス、部分インデックス(インデックスの種類)、パーティショニング(データの分割)、enable_* パラメータ(有効化する機能やオプション)、work_mem(ソートやハッシュ処理に使用するメモリ量)、hash_mem_multiplier(ハッシュテーブルのメモリ使用量の制御)
G4.1 起こりうる障害のパターン「故障」が「障害」に変更されました
G4.3 レプリケーションの障害と復旧タイトルが「ホットスタンバイ復旧」から「レプリケーションの障害と復旧」に変更され、項目名が「停止・故障と再開」から「障害と復旧」に変更されました



出題範囲に対して、様々な追加や変更がされています。OSS-DBのバージョンが更新された場合は、出題傾向が少し変わる場合があるので注意しましょう。

OSS-DB Gold Ver.2.0とVer.3.0の出題範囲比較に関しては、以下から確認できます。

>> Ver.2.0とVer.3.0の比較(公式サイト)
 

受験するためにはOSS-DB Silverを取得済みであることが条件?

本試験の受験にあたって、前提条件はありません。ただし、OSS-DB Silverを合格せずにOSS-DB Goldに合格した場合、OSS-DB Goldの認定証を取得できません(下図参照)。
 


上記の最新情報に関しては、以下の公式サイトをご覧ください。

>> OSS-DB Goldの受験の前提条件について(公式サイト)

 

不安は解消できましたか?
不安が解消されましたら、今すぐ、今回ご紹介した教材を用いて勉強を開始しましょう!

 

 


 

【まとめ】合格の秘訣は問題慣れ!


いかがでしたでしょうか?

今回ご紹介した「問題慣れ」を重視した勉強方法を取り入れることで、OSS-DB Gold Ver.3.0の資格試験に合格できるはずです。

最後にもう一度内容を確認しましょう。
 

【おさらい】
・OSS-DB Goldに合格するためには30問中9問しか間違えられない!
・合格の秘訣は問題慣れ!Noteの公式問題集がオススメ!
・OSS-DB Gold Ver.2.0とVer.3.0は出題範囲が微妙に異なるので要注意!



本ブログでは、「業務の時短化に繋がるIT技術」や「PostgreSQLの使い方」などを発信しています。定期的に更新していますので、ぜひブックマークをよろしくお願いいたします。

>> IT技術やその学び方を発信しているサイト「駆け出し物語」(本ブログ)
 

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